敦賀市立博物館で『「ふつうの系譜」おかえり展』開催も決まりまして、敦賀行きを計画している方も多くいらっしゃると思います。
ということで、敦賀散策ネタ第2弾です。
前回ご紹介したように、敦賀は歴史ある街。散策していると様々な文化財を観ることができます。今回は、建築物で巡る敦賀です。
まずは、前回も登場した「敦賀赤レンガ」から。こちらは「旧紐育スタンダード石油会社倉庫」で、北棟、南棟、煉瓦塀がそれぞれ国の登録有形文化財に指定されています。
1905年に建設された、石油貯蔵用の倉庫。wikipediaによると、外国人による設計で、フィート単位で造られ、オランダ製煉瓦が使用されているとか。
▲ジオラマでは往時の姿を観ることができます。このジオラマの楽しさついては、前回の記事をご覧ください
敦賀にはもう一つ建築的に重要な「倉庫」があります。赤レンガから徒歩7〜8分の海沿いにあるのが、敦賀倉庫。こちらも国の登録有形文化財。
こちらは1933年竣工、当時最先端のデザインが採用された鉄筋コンクリート造りです。
そして、敦賀が誇る近代建築の文化財といえば、旧大和田銀行本店。そう、現敦賀市立博物館です。2017年に国の重要文化財に指定されました。昭和の銀行建築としては全国初の重文です。
▲敦賀市立博物館(旧大和田銀行本店)
1927年竣工。地上3階、地下1階で、地上部は鉄骨煉瓦造り、地下が鉄筋コンクリート造りです。設計は京都大学の一連の施設の建築で知られる永瀬狂三らで、施工は清水組京都支店。銀行としてだけでなく、レストランや公会堂なども置かれた、当時としては珍しい銀行建築です。
威厳と開放感を兼ね備えた、敦賀の街のシンボルだったのでしょう。
▲青空に映える、凜々しい建物です。
この建物の魅力は、『ふつうの系譜』展図録でもたっぷりご紹介しておりますので、ディテールはそちらでもぜひご確認ください。
▲2階には貴賓室
ということで、敦賀市立博物館へ行くなら、赤レンガ、敦賀倉庫との「建築3点セット」をぜひお楽しみください。
おまけ。敦賀駅から敦賀市立博物館まで、歩いてみました
(図録制作チーム、藤枝)