「ふつう展」日記

ひとつの展覧会の裏側には、展覧会を訪れただけでは見えない、さまざまなプロセスと試行錯誤があります。「ふつう展」日記は、「ふつうの系譜 「奇想」があるなら「ふつう」もあります 京の絵画と敦賀コレクション」展、略して「ふつう展」に関わるスタッフが、折々に皆さんにお伝えしたいことを発信するブログです。


ありがとうございました! そして「へそロス」してる場合じゃなく……

へそ展、5月12日(日)に無事、閉幕を迎えました。当初の予想を上回る反響をいただき、府中市美術館開館間もなくのマネ展(36211人)以来、18年間更新することのできなかった入館者数記録も超えました。45731人です。

▲府中の森公園は、会期中に桜から新緑の季節へ。

 

上野や六本木で開催される大規模展覧会の「何十万人動員!」といった数字を見聞きしたことのある美術ファンの方々は、「話題になった割には少ない」と思われるかもしれません。でも、この数字はじつは、すごいことなのだそうです。なぜなら、へそ展は、アクセスの良い都心の美術館での開催ではなく、超有名作品で人寄せをせず、大手新聞社やテレビ局の主催ではなく、大手企業の後援や協賛もなく、広告代理店やPR会社も関与せず……と、「ないない」づくしの美術展でした。

▲記者発表も手づくりで準備しました。

 

ですから、美術館単館のオリジナル企画のへそ展がここまで成功することができたのは、純粋に、本当に多くの方が面白いと感じてくださり、応援してくださったから、ということです。この喜ばしさは格別です。皆さん、本当に、どうもありがとうございました。また、多くの方が図録を購入いただいたことも、図録制作チームとしては本当に嬉しかったです。重ねて、どうもありがとうございました。

▲トートバッグとのセットも人気でした!

 

また、ツイッターを通じて多くの方とへそ展の面白さを共有できたことも、素晴らしい体験でした。普段、本の編集していて、リアルタイムで読者の方々の反応に触れることは、あまりありません。ですから、自分がいいと感じたへそ展の絵を、たくさんの人が「いいね」してくれたり、記事に興味を持ってくださることがわかったりすることがとても新鮮で、たいへん勉強になりました。皆さん、本当にありがとうございました。あんまり楽しかったので、これからも時々、つぶやかせてください。

ちなみに、以下が「いいね」の数ベスト3ツイートです。

へそ展が終わった今、「へそロス」真っ只中なわけですが、でも、そうこうしているうちに、来年の「春の江戸絵画まつり」の足音が聞こえてきました。もちろん、我々チームが図録制作に携われるかどうかは全くわかりませんが、携われなかったとしても、ひとりのファンとして、すっごく楽しみな内容になりそうです。近々、詳しい内容が発表されると思いますので、お楽しみに!

▲今回へそ展のコンセプト(写真)に共感してくださった方なら、次回の「春の江戸絵画まつり」もきっと楽しんでいただけると思います!

(図録制作チーム、久保)

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